日 時:令和3年12月17日(金)14:00~16:00
場 所:多目的ルーム
講 師:岡田 洋一氏(九州ルーテル学院大学人文学部教授)
参加者:4名
今回の精神保健福祉講座は“アルコール依存症と家族”と題し、
九州ルーテル学院大学人文学部教授 岡田 洋一先生をお招きし開催致しました。
前半は、アルコール依存症の基礎的な知識を教えていただきました。
依存症の背景には、困難な生活歴があり、自己評価の低さによって承認欲求が満たされず、
一生懸命だからこそアルコール依存症に至る、ということでした。
チェックシートを用いて自己評価してみたことで、より自分のことを振り返りながら考えることができました。
依存症者の抱える困難、家族の抱える困難についてお話いただき、
後半では参加者が先生に相談したいことを、現状も含めてお話しいただきました。
「子どもが…」「パートナーが…」「パートナーも、自分自身も…」というような様々な立場でアルコール問題を抱えている方々が参加下さいました。
それぞれの立場でのお話を聞いて、
どのような関わりをもっていくか先生から1人1人に助言や提案をいただきました。
その中で、家族が自分自身をケアすることの大切さ、例えば、
親が子ども以外のことに目を向けてホッとしたり安心したりできることを見つけていくことなども必要であるということでした。
自分がどんな生活を送っていきたいか、人生にとって何が大切なのか、ということをそれぞれ整理しながら先生と一緒に考えていきました。
本人にとっても家族にとっても言えることですが、困難を1人で抱えず、一緒に考える仲間を見つけることも大切であり、
そういった仲間同士を「治療同盟」という言葉で表現されました。
先生は、人生は大変なことが大半ですが、1割でもホッとできたら…とお話しくださいました。
参加された方々からは、
「今の生活を続けながら、さらに良くしたいと思います。例えば散歩などできればと思います。」
「今日は個別のアドバイスをいただきとてもありがたい2時間でした。
悩みがなくなればいちばんいいですが、これも宿命。がんばっていきます。」
など、感想をいただきました。
岡田先生、参加してくださった皆様、ありがとうございました。