講 師: 磯田 重行 氏
(社会福祉法人つばめ福祉会 ピアつばめ 管理者(ピアスタッフ))
日 時: 平成27年7月19日(日)14:00〜15:30
場 所: はーと・ぱーく 多目的ルーム
参加者: 45名
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今回、「統合失調症」の当事者で、就労継続支援B型の施設長として施設管理者をされている磯田重行氏をお迎えし、リカバリーストーリー(回復の歩み)と支援者へ導かれた体験と現在の思いについてご講演いただきました。
最初に『リカバリー』を「なりたい自分になること」と明言し、磯田さん自身の経験…病気のつらい引きこもりの体験の中でも「働きたい」と願い続けた日々、母親の支えや同じ境遇の人たちに出会ったデイケア、そして「
WRAP(元気回復行動プラン)」との出会いで「ありのままの自分でよいのだ」と発見したこと…について語られました。 |
磯田さんの「仕事がしたい、誰かの役に立ちたい」という強い思いが一般就労ではなく福祉的就労へと実現。
ピアスタッフとして「久留米市障害者生活支援センター」に1日6時間週3日で働き始め、さらなるステップアップとして、通信教育で精神保健福祉士の資格を取得し、一般求人で病気を開示し、社会福祉法人つばめ福祉会の運営する「地域活動支援センターぷらっと」に就職。施設長を経て現職のピアつばめの管理者となった経緯を話して下さいました。
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多くの方々との出会いが、『全国ピアスタッフの集い』の実行委員長やピアスタッフの資格化を目指す『ピアサポート専門員』等の全国活動へとつながっていった事や
これからのピアスタッフは、病気の体験を持つチームの一員として他のスタッフと協働すること、みんなの協力と理解が必要であるとも話されました。
今『ミッション(使命)』という言葉を大切にされていて、「自分は元気になれる」「今は苦しくても、きっと希望は叶う」「少し無理する事」「どんな人にもミッションはある」と語られた言葉が印象的でした。 |
質疑応答の中で、「偏見」についての質問に対し
「正直仲間の中にもあったが、自分自身の中にもありました」と話され、また「スタッフになるためには」という質問には
「なりたい気持ちがあれば叶う。自分の思いを人に伝えていくことも大切」と語り、磯田さん自身「良いところは正直なところ」と言われたように、誠実に真摯に参加者の方々と向き合って下さった貴重な時間となりました。
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